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2016.07.28 南山城の十一面観音 [探訪・大和路]

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今回の旅行で、
参拝したいと願っていた笠置寺を訪れることが叶いました。
ここは古代史上奈良の文化圏でありながら、
現在は京都府に所在しています。
笠置寺で、
一枚のパンフレット出逢いました。

南山城観音霊場

京都府南部・南山城と呼ばれる地域には、
奈良文化圏の北端である寺院が点在しています。
それらのお寺には、
あまり知られていない観音様が地元の方々に守られているとのこと。
真夏の奈良旅行はあまりの暑さに観光も限られてしまうため、
例年どこへ出掛けるかは迷うところです。
今年も最終日は目的を定めていなかったので、
帰宅路の京都へ向かう途中で寄り道をすることにしました。

寿宝寺

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駅から、真夏の炎天下でもなんとか徒歩で伺える距離です。
お寺の収蔵庫に十一面千手観音様が収められていました。
お近くで静かに対峙させて頂きます。
お寺をお守りされている女性は、
収蔵庫の扉を閉めて下さいました。
ほんのりとした灯りの中、
観音様の瞳が浮かび上がります。
そのまなざしに、心がふわりと軽くなりました。
昔の参詣者たちは、
月の明りに浮かび上がる観音様の瞳に、
静かに手を合わせていたことでしょう。

お寺は女性がお一人で守られているとのこと、
私たちは突然訪ねてしまい手間を取らせてしまいました。
事前にお電話を差し上げればご都合をつけてくださるとのこと、
参拝のさいにはご配慮くだされば幸いと伺いました。

観音寺

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駅へ戻ってタクシーに乗り込み、
観音寺へ向かいました。
気温の低い日であれば、
この南山城の地を歩いてお寺まで向かいたいところでしたが。

国宝十一面観音様はこの界隈の御像の中では有名なので、
観光バスでの来訪も多いようです。
本堂で、
閉じられていた厨子の扉を開いて頂きました。
厨子から徐々に姿を現した観音様、
肩から胸に掛けての肉付きが豊潤です。
寿宝寺の観音様と比較しても、
お体に丸みと動きを感じます。
乾漆のお肌は優しく光っています。
厨子の近くまで寄らせて頂き、
心ゆくまで対峙させて頂きました。

近年は神社モードの私ですが、
この夏は久しぶりに仏様とのひとときを過させて頂きました。
あれれ?
笠置寺の観音様にはお目に掛からずに帰って来ちゃいました。
またの機会に恵まれますように。(^_^;)
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2016.07.27 桔梗咲く円成寺 [探訪・大和路]

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2016.07.27 桔梗咲く参道を、円成寺本堂へ


柳生から奈良市内へ、
地元の方にお送り頂く道すがら、
円成寺は静かに佇んでおられます。
日は西に傾きましたが、
盛夏の日差しはまだまだ元気です。
時間も余裕があるとのことで、
私たちは参拝を決めました。

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円成寺の代表的風景・盛夏の浄土式庭園と楼門


平日の午後、
ここを訪れる目的を持つ観光客は、
本当に少ないと思われます。
観光の代表格である奈良の寺社には
どんなに暑くとも寒くとも客は訪れますが、
オフシーズンに靜かな時を過すお寺や神社も数多く見受けられます。
人嫌いの私にはありがたいのですが、
お守りなさる方々がご苦労なさらぬよう願いたいです。

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一輪だけひっそりと咲いていた、八重の桔梗 突然変異?


境内では、桔梗が清楚な花をたくさん開いていました。
派手な演出のないこのお寺には、
似合う風景です。
心に涼風が通り抜けるようです。

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室町時代に再建された本堂は、
春日造社殿両庇付寝殿造阿弥陀堂。
一段高い舞台を左右に設えた、
私の大好きな優雅なお堂です。
堂内には極楽浄土からお迎えに見えた阿弥陀様を、
四方の極彩色に彩られた柱が囲んでいます。
柱には音声菩薩が描かれています。
笙を奏でる菩薩の姿、
今にもお堂の中に笙の音が広がりそうです。
以前此処に参拝させて頂いた時は、
12月の寒い日。
菩薩に囲まれた阿弥陀様と一人対峙して、
開け放った障子から入る光に歓喜したものでした。

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国宝の春日堂・白山堂、
安貞2年(1228)、春日社御造営の折、
当時の春日社神主藤原時定卿が旧社殿を拝領し、
円成寺の鎮守社としました。
最も古い春日のお社です。
この時代はたぶん
勅使や藤原一族にしか参拝を許されなかったであろう春日大社、
今は物見遊山の国内・外国観光客でごった返しています。
風の吹かなくなった春日のお山、
神様はどのようにご覧になっていらっしゃるのでしょうか。

若き運慶の作である大日如来坐像、
多宝塔でゆったりと坐しておられます。
私たち参拝者の会話も、
おのずと声を落として周囲の静けさを尊びます。

良いひとときを、ありがとうございました。
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2016.07.27 白鹿の足跡を探しに [夜支布山口神社] [春日大社]

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2016.07.27 夜支布山口神社


芳徳寺を参拝して、
欲の出た私は地元の方に
「ここまで来たらぜひぜひ(o^^o)・・・・」と
夜支布山口神社へお連れ下さることをお願いしました。

柳生から大柳生へ。
夏真っ盛りの田園地帯で、
稲はすくすくと育っています。
こんな空の下で、
ゆっくりと深呼吸することに憧れます。
その一角にこんもりとした杜の中、
夜支布山口神社は鎮座されています。

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白鹿の足跡石


この春放映された歴史探訪系のTV番組で、
ここに鹿の足跡石があることを知りました。
これまで2回神社を参拝しておりその場も訪れていたのですが、
私の興味には入っていませんでした。
「デコボコした石が置いてあるな・・・」
それくらいでも気づけば良かったのですが。

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ここでは700年の伝統を持つ大柳生の太鼓踊りが伝えられており、
摂社・立磐神社は春日大社本殿第四殿を移築した御社殿が、
ご神体である磐座をお守りしています。
奈良まほろばソムリエ検定受検者には、
重要なチェックスポットです。

神社は参拝者もなく、静かに佇んでおられました。
トラックで通り過ぎる男性が、
親しく話しかけて下さいました。
元々鹿の足跡石はここに置かれていたのではなく、
少し先に祠を建てて祀られていたのだそうです。
夜支布山口神社そのものも元は現在地より南600mの地に鎮座されていたそうで、
そこがどのような場所だったのか
さらに興味が深まりました。
春日の神様のお通りになった、
なんらかの記憶が残されているような気配を感じます。

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今はまるで神社への単なる道しるべのように、
ぽつりと置かれているだけの白鹿の足跡石。
前の時代の信仰の記憶を、
探訪してみたくなりました。
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2016.07.27 芳徳寺 [探訪・大和路]

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2016.07.27 芳徳寺


笠置寺へお連れ頂く道すがら、
笠置と柳生との位置関係の話題になりました。
奈良まほろばソムリエ検定受験のために、
奈良県の地図はかなり頭の中で整理されているつもりでした。
そうか・・・・、
今は京都府である笠置と柳生は近いんだ。
笠置寺への参拝の後、
柳生へ向かうことになりました。

私は地元の方の車で、
これまで2度柳生にご案内いただきました。
今回はこれまでに参拝しなかった、
芳徳寺へ伺います。
お寺の御朱印帳を持参していたので。(o^^o)

神護山芳徳寺
芳徳禅寺とも呼ばれる臨済宗大徳寺派の寺院です。
剣豪柳生一族の菩提寺です。

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私たちはまず、
柳生一族の墓所へ伺いました。
約80基の墓石が並んでいるとのこと。
江戸時代に詳しかったり柳生氏に興味ある方ならどなたのお墓か
お分かりになるのかも知れませんが、
私が気になってしまうのは、
墓石の形状。

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六代 柳生俊平墓


五輪塔や宝篋印塔・亀の甲羅に乗った墓石など、
様々な形状が整然と並んでいます。
歴史の流行を見ているようで、面白いです。

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盛夏の禅寺は、
靜かに佇んでいました。
ここには、
昭和3年に知的障害児の保護育成施設が設立されています。
境内では、
施設利用者と思われる方が黙々と整備作業に勤めておいででした。
私がお寺に伺う前に、
神奈川では障害者を襲う悲惨な事件が発生しました。
私自身仕事で、
たくさんの障害者に接してきました。
お世話する職員も十分に健全でなければ務まらない、
常々そう感じました。
事件の犯人を裁くのは当然として、
高齢者や障害者の施設で働く職員の支援は
もっと充実すべきと思うのです。
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2016.07.27 笠置寺 [探訪・大和路]

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2016.07.27 笠置寺より、笠置駅方面を展望


法隆寺夏季大学へ通う夏休みの午後、
ご縁あって笠置寺を地元の方にご案内いただくこととなりました。

奈良へ通うようになって、
もう随分な年月を過しております。
大阪京都・兵庫など、
近隣の県に足を伸ばすこともよくありました。
そんな中、
ずっと参拝したいと思いながら叶わなかったのが、
笠置寺です。
私のような公共交通機関利用者には、
なかなかな覚悟が必要でした。

JR加茂行きの列車は、
私には乗り慣れた路線です。
加茂駅より乗り換えて笠置駅へ。
おっと!ICカードは利用できないんですね。
何年前だったでしょうか、
名古屋発奈良行急行『春日』が廃線になるとのことで、
この路線を通過した経験があったことを思い出しました。

笠置駅でお会いした地元の方に、
車で鹿鷲山笠置寺へご案内いただきます。
木津川沿いの駅から道はどんどん山を登り、
寺は忽然と現れました。

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元々今回のご縁は、
春日大社式年造替に伴い
御笠山山頂の本宮神社御社殿が笠置寺へ移された話題から。
これまで何度か御笠山登拝で参拝した御社殿は、
今年6月ここ笠置寺春日神社の御社殿として685年ぶりに
再興されました。
朱塗りも鮮やかに収まられた御社殿前で、
ゆっくりと龍笛を奉納させて頂きます。

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薬師磐

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弥勒磨崖仏


笠置寺は私の想像していたお寺の景色とは全く異なり、
お堂がぽつりぽつりと山に寄り添うように建立されています。
参道というか・・・ただの山道というか、
1人で参拝したらやはり心細かったな・・・と思います。
有名な磨崖仏も、
山道を少し歩いて出逢うことが出来ます。
そこは・・・・
圧倒されるような神々しい磐の姿が林立する一角でした。
磐を崇敬する信仰はこれまでも出逢ってきましたが、
火をくぐってしまったながらもそこに祀られた弥勒仏の姿が
深い深い山中の祈りの場であることを伝えてきます。

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虚空蔵菩薩の姿は、
なんと美しいこと・・・・・
時間を忘れて対峙したい穏やかなまなざしです。
人の営みを拒絶してここで過ごせれば、
そんなひとときに憧れました。

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これまで何度も参列して、
もう観光イベントになってしまったのではないかと思えてしまう
東大寺二月堂修二会。
実忠和尚が弥勒菩薩の世界に入られたという千手窟(せんじゅくつ)は、
ここなのですね。
今の時代から取り残されたようなここ笠置山一帯、
静かな真夏のこの日に出会えて良かったと思います。
虫の減る寒い日に、
修行場を巡ってみたいと思いました。
今回は無理なく歩けるコースのみで良しとします。

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重要文化財の解脱鐘をご説明いただきました。
裾が花びらのように六つに切り込まれている、
唯一の形です。
1196年に東大寺の俊乗坊重源が作り、
笠置寺解脱上人に寄進されたものとのこと。
銘文は鐘の底部に刻まれています。
大晦日にだけ付かれる、
音色がとても気になりました。

春秋は観光客が多く訪れるとのことですが、
蝉の声だけが響く静かな夏の山寺に
安らぎを頂戴しました。
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