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悲運の聖徳太子像 [興味津々]

ktaishi.JPG

ここしばらく、
知り合いに付き添って探訪した聖徳太子像のことを
ちょっとした文章に書き綴っていました。
膨大に所蔵しているアルバムの中から一枚の写真を捜す、
気の遠くなるような作業もしていました。

そんな時、
小さな小さな箱を思い出しました。
中にはこんな聖徳太子二歳像が入っていました。
この聖徳太子像には、
悲しい過去があるのです。

私は旅行が好きで、
しかも同じ場所を四季折々に訪ねることを楽しみにしていました。
そのたびお昼ご飯を楽しみにしていた、
古いお店がありました。
お寺の門前にあったそのお店は、
ずっと立ち退きを要請されていたようです。
かつては宿屋も営んでいたと聞く店内には、
ノスタルジックな調度も多数設えていました。

あるお正月
いつものようにここで昼食を摂っていた私は、
会計をしながらそこに小さな像を発見しました。
南無仏太子像です。
「これは売っていただけるのですか?」
尋ねた私にお店の主人は快く応じて下さり、
太子像の版型は、
この店が所有していることを教えて下さいました。
私は・・・確か2つ置いてあったと記憶しているのですが、
一つを購入して持ち帰りました。

その年の立春の日であったと記憶しております。
東京で仕事をしながらお昼休みのニュースを見ていた私に、
信じられない映像が飛び込んできました。
この店が、行政代執行を受けているのです。
店はみるみるうちに取り壊されていきました。
泣き叫ぶ店主夫妻の姿も映し出されています。
私は遠く東京で、為す術もなく途方に暮れました。

今、店があったことを知る人も
殆どいなくなってしまったのではないでしょうか。
このブログをご覧になった方のなかには、
「あ・・・」とお気づきになる方もいらっしゃることでしょう。
店主ご夫妻と代執行との諍いについては、
誰が悪かったのかを語る気力もありません。
残念な結果になってしまったことを、
嘆くばかりです。

聖徳太子像の版型は、
この時に失われてしまったのだろうと思っております。
代執行の僅か一月前に我が家にやってきたこの像を、
心の痛む記憶として生涯大切にしたいです。
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